大阪市産業経営協会に入会しました

先月、中小企業庁が運営する成長加速マッチングサービスの一環でご相談したクラファンの専門家とつながった縁で、一般社団法人大阪市産業経営協会(略称:市産経)に入会することになりました。

当協会は元々大阪市中小企業互助会として73年前に発足した団体で、大阪市の中小企業経営者の学びの場、実践・体験の場としての親睦団体で、130社ほどの会員企業によって様々な交流活動を企画し活動されています。

一方、私が所属している大阪府中小企業診断士協会は約1500名ほどの会員がおり、診断士内の活動が主体であって、昨今外部機関との連携にも力を入れていますが、公的機関や他士業、専門家との連携が主体のように感じていました。むしろ、中小企業診断士として本来のミッションである中小企業の成長発展に資するという役割を考えた場合、もっと中小企業の声を聞く取組みを強化し、より具体的な中小企業の経営力強化のためのお役立ちを考えるべきです。

この市産経の組織や活動は歴史が長いだけにいろんな意見を持っておられる方も多いことでしょう。しかし、今回私が市産経に入会しようと決めたのは、地元の中小企業経営者とのつながりなくしては中小企業診断士としてお役立ち提供など到底できないと考えたからです。実際、入会してわかったのは、この市産経の会員となっている大阪府中小企業診断士協会の独立診断士は私の他には一人だけでした。他にも中小企業の経営団体はありますが、地元大阪市産業経営協会とつながっている診断士がほとんどいないというのに愕然としました。

ビジネスマッチング大交流会に参加しての気づき

入会して一か月も経たない先週の11月7日に、市産経と経営者二世、三世の同友会である「なにわあきんど塾」が共催し、「大阪市女性起業家情報交流協会」と「(一社)大阪府異業種連携協議会」が参加する形で、【ビジネスマッチング大交流会2025」が大阪産業創造館で開催されました。

出展企業50社がミニブースを設け、一日かけてマッチング交流や企業紹介プレゼンを行う機会がありました。小規模企業が多く、業種もマッチングニーズも多種多様でした。製造業や卸、小売り、サービス業まで、それぞれの企業が抱えている課題も戦略も様々でした。

もちろん海外展開を軸に企業の成長発展を支援する弊社のような企業は全くありませんでしたが、参加された企業が全く海外とは関係しない国内だけを見ているだけかと言えば決してそうではないのです。海外に輸出したり拠点設立を目指しているというよりも、サプライチェーンや労働力の活用、インバウンドの対応、製造販売の海外との委託や連携という点で、どんな企業であっても海外とは切ってもきれないという意識を持っておられることに改めて気づきを得ることができたと思います。

海外から部品調達すること一つでも、商社に任せっきりであったり、貿易実務のノウハウがないため、価格と物流、品質管理、取引業務が全くわからないのでなかなか手をつけられないといった声を多く聞きました。

もし診断士が中小企業に対して、課題が明確でどう解決するかといったコンサル観点に留まっている限りは本来のミッションを果たしているとは言えないと強く感じました。中小企業が次世代に継承発展していくために、見えていない人、モノ、カネ、ノウハウの課題を整理し、一緒に伴走支援することこそがあるべき姿であると再認識しました。

そのためには診断士としての見識や経営ノウハウを磨くことも重要ですが、より具体的に多くの中小企業の経営者とのネットワークを広げ、現場の課題を理解することこそが基本であると気づかされたイベントでした。

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